曖昧

主に好きなバンド、歌手の楽曲を自分用にアウトプットする場として。建築等の備忘録的なものも書くかも。

特撮 「爆誕」 レビュー

別に記念すべきでもなんでもないけど1つ目。

特撮のライブが決定ということで大槻ケンヂ筋肉少女帯脱退・凍結後に始めたバンド「特撮」の1stアルバム「爆誕」(2000/2/23)のレビュー。

 


1.アベルカイン☆☆☆☆

何を選んでも結局獣のように生きるだけだぜ!総括!なんも考えてなさそうで深いような気もする。

サウンド面で、1発で「パンクだ」と分かる構成で「筋肉少女帯とは違うバンド」だとオーケンが叫んでいるようにも見える。特撮全般に言えることだが重いサウンド、バッキングにエディのピアノが入るのってすごく特異で素敵だ。


2.身代わりマリー☆☆☆☆☆

マリーが読んだものに自分を重ねる描写が丁寧で作家オーケンを感じる。

「マリーが僕達の代わりになってくれたから僕達は感謝の気持ちを込めてマリーの歌を歌おう!ありがとう!身代わりマリー!」という展開から「じゃあ次はだれ?」となるの、ゾクッとさせられる。

個人的にAメロ、Bメロのギターサウンド、ピアノ共にトップクラスに好きな曲。

ヌイグルマーを聴く前から何となくマリーにゴスロリの服を着た人形のイメージを持っている。


3.キャラメル☆☆☆

提供曲だとさっき知りました。

都会の棒棒鶏ってなんだろう。美味しそう。歌詞がほぼキャラメル関係ないの気になるんだよな。歌詞に意味はほぼ見出していないし韻を踏んでるか?というとダジャレ程度なので気になるけど耳につく。

「出来上がったアイスクリーム二人で食べてみる」という歌詞が好き。


4.文豪ボースカ☆☆☆☆☆

このアルバムで一番好きな曲。

辛い辛い辛いなぁ……からの「本当かい?」の言い方が好き。あんなに暗い感情を表現する声ってあるのか、と思う。

新約聖書の続編書いた、って歌詞をかけるオーケンが1番すごいな。人の禁忌に触れるのがうますぎる。人の禁忌だし、それって人間の何か在り方を変えてしまうものだと思うんだよな。最後の寸劇がライブだと無いのだけどそれも好き。『今から銃持って銀座へ』「来たぜ」が好き。オーケン寸劇のライブ感の演出のうまさを感じる。

果たして少年探偵団は、人間は何に合格したのだろう。

江戸川乱歩は初恋が同性だった、みたいな話もあるのでそこから同性愛者の王国の話になっているのかもしれない。

身代わりのテーマがここでも。


5.ピアノ・デス・ピアノ☆☆☆☆

ギターはあまり詳しくないけどバッキングギターのコード進行の感じ、確かにおいちゃんらしさがある。でも筋肉少女帯でやったら全く違う曲になるだろうな。

曲の進行がめちゃめちゃ突飛なのだけどそれが凄く特撮らしい。


6.美少年で探偵でS ☆☆☆☆☆

イントロのオーケンの息遣いまで聴こえるような「どぅーんどぅん」が最高。

この曲みたいな、オーケンのちょっと高めの若い感じの声凄く好き。

間奏の長さが電気ビリビリの長さを感じさせる。

「怪しい女」が電気でおかしくなったのかどうかは別として、本当に宇宙の心理を知っていた、というオチが好き。美少年は本当に名探偵だったのだ。

ここでもマリーの記述が。怪しい女とマリーは同じなのか?「愛して」と言うのが少し哀しい。次の日刺され死んだ。の「んだ」で無音になるのが良い。静かさの演出が上手い。


7.13階の女☆☆☆☆

カバー。いいバラードだなと思う。

オーケンの声質と合ってるなあ。飛び降りずに済んだ理由である皆の説得を「口車」と言うのが良い。精神病院に入れられたことも彼女が説得を受け入れ死ねなかったことも、不幸なのかもしれない、と考えてしまう。

「とにかくいまはとにかく」は彼女への説得の言葉なのだと思うけど、その後また飛び降りるしかない、と歌うのはもしかしたら結局彼女は落ちたのかもしれない、と思ってしまう。それでも良いと思う。


8.マリリン・マラソン☆☆☆★(3.5)

マリリン・マンソンのパクリタイトル。

「優勝者以外は人生これからずっとビリだ。」

が良いなぁ。1部除いてみんなビリ。

このマラソンは人生を表現しているのかな、と思うけどなぜ45億人なのだろう。

多分ライブだと「戦え!何を?人生を!」の次にオーケンがしんどい

 

9.ピアノ・デス・ピアノ愛のテーマ☆☆☆

インスト。インストの中でもわりと好きな方。でも地味。これの次がテレパシーなのが上手いな。


10.テレパシー☆☆☆☆

「つー」は電波的なものだろうか。

片方が息絶えて尚途れないテレパシー、愛なのだろうけど悲劇だし辛いだろうな。

2人とも死んで灰になって、テレパシーを受け取る人がいなくても途切れないのだろう。

オーケンにとって「想い」とは流れるものなのかな。

「彼女の恋で」という描写しかないから女同士だと何となくイメージしていたが多分男女カップルの歌だよな。何故か姉妹の歌だとイメージしてしまう。今後もそれをイメージするだろう。


11.SM作家☆☆☆☆☆

身代わりマリーの続き。扱いとしてはエピソード0か。「お客はマフィアでマゾ」からのギターがカッコイイ。

少女を彼氏が本当に愛していたのが素敵だなと思う。オーケンは意外と男女の愛に嘘を持ち込まないな。聖域なのかもしれない。

歌詞をちゃんと初めて読んだが、そういう事か。

彼氏は少女の犬であり神になったのかな。

「キラキラと輝くもの」はやっぱり人間の生命の輝きなんだろうな、という再発見。

DOGとGODのもじりはジョニー・ロットンからの引用か。

 

12.特撮のテーマ☆☆☆★(3.5)

これだけ音が肉体的なバンドが「俺たちゃ手作り特撮さ」と歌うのが良いなぁ。名前ありきのネタに見えて意外とバンドの本質を捉えた曲だと思う。キレよく終わるのが好感持てる。

間奏の中にバルタン星人の声がいるのが毎回気になる。

ピアノ線もSFXのひとつですよオーケンさん。

 


総括☆☆☆☆☆

まさに爆誕。一番好きなアルバムか?と言われると違うけど、一番好きな特撮。

「特撮のテーマ」でも書いたけど、このアルバムは非常に肉体的で音楽的にも凄く「特撮のメンバーの指から出た音」という感じが強い。バキッと尖っている。この頃はうっちーがメンバーとして参加していた。やっぱり文豪ボースカすごい曲だなあと思う。ジャケ写が一番好きなアルバムでもある。

あと、調べていて初めて知ったが自分と同じ年にリリースされたアルバムだ。凄いな。

コンセプトアルバムとして最も完成度が高く、自作のヌイグルマーに地続きでありながら初期衝動的な音で凄く格好良い間違いなく名盤と言えると思う。総括!